作業療法士が語るリハビリテーション、第1回目は”作業療法士:Occupational Therapist (OT) とは”の題名でお送りします。

 

リハビリテーションというと”OT、PT、ST”と言った言葉を聞いたことがある方も多いのでは ?

それぞれ、”OT=Occupational Therapist=作業療法士、PT=Physical Therapist=理学療法士、ST=Speech and Language Therapist=言語聴覚士”を指します。実はそれぞれの分野で得意とするなリハビリテーションが異なります。簡単にいうとPTは大まかな粗大動作の練習がメインに、OTは日常生活に根ざした細かい作業の練習がメインになります。丁度家を作る際の土台作りがPTで、家の内装がOTと言ったイメージですね。STは言語や聴覚に関してのリハビリを行います。言葉をうまく使えなくなってしまった失語患者様の言語リハビリや飲み込みがうまくできない患者の嚥下リハビリを行います。このうち、今回は作業療法士=OTに関してのお話です。

 

<作業療法は何するの?>

ズバリ、”患者様の望む生活動作をかなえるためにトレーニングする”ことになります。

特に、日常生活に根ざしたより細かな動作を達成・向上させるために行います。

実際には大きく分けて2つのベクトルからアプローチします。

(1) 機能訓練: 実際の運動能力、作業能力を高める訓練。手指の関節可動域を広げる、手指の巧緻性を高める。料理を作りたい方は調理器具を扱いやすいようにトレーニングをするなど。

(2) 環境調整: 現在の運動能力、作業能力で可能な範囲を外的に調整する。料理を作りたい方は滑りにくいまな板を導入したり、台所の高さを調整したりするなど。

 

<作業療法の目的:それぞれのビジョン=なりたい自分をを目指す>

作業療法士のやりがいはその患者様の生活の中心まで入れる所です。性別、年齢によってそれぞれの患者様が達成したい目標=動作は差があります。まずは患者様の”ビジョン=なりたい自分”を共に考え、そこに向けて必要なタスクを段階的に設定します。

例えば、脳血管障害で手足が不自由になってしまった患者様を例にしましょう。”料理などの細かい作業がまだできない。でも、また子供にお弁当を作りたい” 。このようなビジョンを掲げられ、これを叶えるために並走を開始します。リハビリ開始前に次のようなタスクを設定します。

(1) 短期目標:料理をする時間の体制を保つためにまずは座る姿勢を保つ、調理器具をしっかり持てるようにする、火元の管理をできるようにする

(2) 中期目標:料理をする時間の体制を保つために立つ姿勢を保つ、調理器具をしっかり安全に扱えるようにする

(3) 長期目標:無理なくお弁当を作る動作を所要時間も考えつつ再現性を高める

 

このようなオーダーメイドなタスクを設定することがオーダーメイドなビジョンの実現に直結するのです。

 

いかがでしたか。

ジェイ内科・脳神経内科クリニックは、患者様の”ビジョン=なりたい自分”を共に考えることで、目標達成により近づけるリハビリテーションを提供します。リハビリに興味がある患者様はぜひお気軽にご連絡くださいませ。

 

key word: “同じリハビリテーションは2つとない”